介護の現場から

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介護の現場から

介護の現場から  茨城県 浜田美由紀さん

私は茨城県の介護老人保健施設に勤務しています。

介護保険法では、介護が必要な人の自立と福祉がうたわれ、どのようなサービスを受けるかは、自ら選ぶことが原則とされています。しかし実際は、本人よりも、子供の意向が優先されるケースがほとんどです。大事に育てた子供たちに、住み慣れた家を追われる悲しみはいかばかりでしょうか。

「両親の墓参りがしたいので、娘と連絡を取りたい」という70代の女性と一緒に電話をかけた時のことです。受話器の向こうで、「大事なお客があるから、お母さんに来られると困る。車椅子の上げ下げだけで大変なんだから、またにして!」と怒る娘さんの声。

「どうしてこんな不孝な子を持ったんだろう」と涙ながらに肩を落とす姿に、かける言葉が見つかりませんでした。

また、寝たきりの状態から、ようやく手すりにつかまりながら歩けるようになった80代の男性を前にし、実の息子が漏らした一言は、
「こんなに歩けるようになったら危なくて家で見れない」
悲しそうな目をしたその方は、急速に痴呆が悪化し、子供の顔も名前も分からなくなったのです。

「少しでも人の役に立つ仕事を」と夢を抱いて介護の現場に飛び込んできても、むなしい現実を知り、辞めていく人もあります。やる気の乏しい職員が残る「逆淘汰」で、ケアの質の低下を心配する声もあります。

介護する人も、される人も、生きる目的が分からず苦しんでいます。どんなに福祉制度が整っても突きつけられるのは、「苦悩だらけの人生、なぜ生きるのか」です。親鸞聖人の教えが求められていると感じます。

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