心身ともに“抜苦与楽”

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親鸞会同窓会サークル
ルボアール

親鸞学徒の医師たち

  1. 荒廃する医療界に挑む

  2. 心身ともに“抜苦与楽”

  3. 再受験 六度目の春

  4. 葛藤する救命医の心

親鸞会ルボアールとは

Revoir(ルボアール)とは仏語で「再会」の意。ここは学生時代に、共に親鸞会で仏法を学び、卒業して社会人として活躍する親鸞会会員の、現場の声を集めたものです。

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心身ともに“抜苦与楽”

第2回 心身ともに“抜苦与楽” 誠心誠意 一人一人に

雲内科外来には、ひっきりなしに患者が来る。その1人1人に浜本美佐男医師(仮名)は、「血糖値下がっていますよ」「血圧、安定していますね」と、優しく声をかけた。

初老の女性患者は、「少し焼きすぎたかしら」と言いながら、焼き芋を入れた紙袋を浜本医師に手渡した。

途中、患者から相談の電話が入り、「風邪でおなかの調子が悪く、天ぷらを食べてもいいか聞いておられます」と看護師が伝えに来た。携帯番号のメモを見ながら浜本医師は、「分かりました。診察のあと電話します」と答えた。

「母親へ骨髄移植をしたい」と申し出たのは、重い白血病で入院中の患者の娘むすめだった。

「家族の方も大変ですね」
「母は先生を信頼しています。よろしくお願いいたします」
午前と夜の外来で、約60人の診察を終えた浜本医師は休む間もなく当直に入った。

■再受験で医学部へ

「高校時代、医者にはなりたくないと思っていました」と振り返る。「医師を目指す同級生たちは、生活の安定や名誉を求めているようで」

そんな思いが一変したのは、京都大学工学部に進んだ春だった。

医は仏心なりを体現して、心身ともの治療に活躍できるのは医学を志す真の仏法者しかない

「強烈なやりがいを感じました」。翌年4月、神戸大学医学部に合格。医師免許を取得、白血病の研究で医学博士の学位を受けた。大学病院等に勤め、現在総合病院に勤める。

■「信頼関係がすぐに」

「肉体の苦だけでなく、心の苦しみの解決を、と常に念じています。それには信頼関係がなければなりません。『医者はさじ加減より舌加減』と教えていただくとおり、言葉が大事ですね」

そんな浜本医師を慕う患者の一人、本田秀和さん(58)は、「先生と話したいので、診察時間の終わりごろに行くんです」と言う。

「先生は必ず、『どうですか』と聞かれます。大丈夫ですと答えると、一瞬、安堵の空気が流れます。気にかけてもらってるなと思いますね」。

時にはアメリカの最新医療の話も出る。「難しい話を分かりやすく教えていただき、勉強されている先生だと感じます。お医者さんは近寄り難い雰囲気がありますが、浜本先生は患者のことをとても心配され、安心という信頼関係がすぐできる先生です」

診察を縁に本田さんは仏法の話も聞いた。

「仏縁を喜ばれる姿を見るのは、治療で患者さんを助ける以上にうれしいですね」と浜本医師は語っている。

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